特集 離床─寝かせたままとしないための理学療法士の取り組み 定価:1,980円(税込)
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離床に対する取り組みは、患者が外傷後や脳損傷後などの術後という急性期の場合と、それ以外の場合に大きく分けられます。 救命病棟ではチーム医療が展開され、患者一人ひとりに対して離床の取り組みが行われます。
急性期の場合は手術後早期の離床への取り組みがその後の経過に影響を及ぼし、合併症予防のための理学療は極めて重要なものとなります。
一方、地域在住要介護者にとっての離床は急性期の救急場面とは異なり、「回復」の視点だけでなく、どうやって機能低下の進行を遅らせるかという視点も重要であり、家族やまわりの人たちの支援が必要とされます。
本特集により、医師を中心とするチーム医療の中で「離床」に対する理学療法士の取り組みの重要性と具体的な実施上の要点を改めて確認していただくとともに、「患者に寄り添う」という姿勢で常に離床に取り組むことの重要性を再認識する機会となることを期待します。
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- 離床の重要性の理解とその実践における留意点
【高橋哲也】 - ・安静臥床の歴史
- ・安静臥床の弊害
- ・「プレ離床」から始めよう
- ・離床実践の留意点
- 急性期患者の離床に対する理学療法士の取り組み
【西川淳一,一重吉史,緒方直史】 - ・急性期における離床への取り組みの重要性
- ・急性期における離床の手順
- 回復期患者の離床に対する理学療法士の取り組み
【和田仁美】 - ・回復期リハ病棟での離床が困難な原因
- ・不動の影響
- ・回復期リハ病棟で離床に取り組む手順:チームとして
- ・回復期リハ病棟で離床に取り組む手順:理学療法士として
- ・回復期リハ病棟で離床を維持するためのポイント
- 維持期患者の離床に対する理学療法士の取り組み
【大久保智明,安武紗也加,野尻晋一】 - ・生活期に離床を維持できなくなる主な原因の捉え方
- ・生活期で離床の取り組みを行う重要性
- ・当法人における生活期の離床への具体的な取り組み
- 地域在住要介護者の離床に対する理学療法士の取り組み
【飯野朋彦,岩佐恭平】 - ・地域在住要介護者が離床を維持できなくなった主な原因
- ・地域在住要介護者が離床するために必要な制度
- ・訪問リハを中心とした多職種連携により離床を促すことができた離島在住要介護者の一例
- ・地域在住要介護者が離床するために必要な根回し
- ・地域在住要介護者が離床したあとの受け皿づくり
- 終末期患者の離床に対する理学療法士の取り組み
【矢木健太郎】 - ・離床について
- ・がん患者のリハビリテーション
- ・緩和的リハビリテーションと離床の取り組み
- ・緩和的リハビリテーション医療の中止について
- ・終末期がん患者の離床における注意事項
- 精神疾患患者の離床に対する理学療法士の取り組み
【濱田賢二】 - ・精神疾患患者の現状
- ・精神疾患患者に寝たきりや廃用をもたらす原因について
- ・精神疾患患者の離床に対する理学療法士の取り組み
- ・精神疾患患者への対応方法
- ・症例提示
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● 講 座
- 多職種連携実践と多職種連携教育5―地域包括ケアシステム・地域共生社会において求められる多職種・多主体連携実践
【川越雅弘】 - ・高齢者向け地域包括ケアシステムが求められる拝啓と専門職に期待されること
- ・介護保険サービスの目的と求められる多職種協働
- ・多職種協働ケアマネジメントの機能強化に向けた施策動向と専門職に期待される役割
- ・地域共生社会において期待される多職種・多主体連携とは
- 臨床評価における定量的データの収集と解釈の進め方19―筋電計によるデータ収集と解釈の進め方
- 【田中惣治】
- ・筋電計によるデータ収集のメリット
- ・筋電計によるデータ収集のデメリット
- ・データ収集時の注意点
- ・筋電計で得られたデータ(結果)の解釈とその応用
- ・筋電計で得られたデータ(結果)を理学療法プログラムに反映させるノウハウ