特集 理学療法における代償運動の捉え方─抑制と活用の観点から 定価:1,980円(税込)
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代償運動(compensatory movement)とは,機能障害が存在するため本来の動作や運動ができず,代わりの機能や方法を用いてその動作や運動を遂行しようとすることです. 本誌では19巻5号(2002年発行)において「代償運動」を取り上げており,20年が経過している今日,あらためて残存機能に着目して抑制するか活用するかの判断基準を示すことが重要であると考えられます. そこで本特集では,「残存機能の捉え方」に着目して述べていただきます.「代償運動」について,抑制か活用かを臨床場面でどのように判断しているか示していただく中で基準のようなものを,その考え方とともに示していただきます. |
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- 理学療法における代償運動の捉え方について考える
【諸橋 勇】 - ・代償運動とは
- ・理学療法における代償運動の捉え方の変遷
- ・正常運動と代償運動
- ・代償運動と代償動作
- ・運動学習と代償運動
- ・脳と代償運動
- ・今後の代償運動の考え方
- 脳卒中片麻痺患者の理学療法における代償運動の捉え方
【門馬 博,藤澤祐基,櫻井俊光,山田 深】 - ・麻痺側立脚期における代償運動
- ・麻痺側遊脚期における代償運動
- ・歩行において代償運動を抑制するか活用するか
- ・代償運動を科学的に捉え新たなエビデンスを構築する
- 関節リウマチ患者の理学療法における代償運動の捉え方
【山本直弥,上甲雄太郎,島原範芳】 - ・RA 診療の変遷と RA のリハビリテーション医療・理学療法の変遷
- ・RA 患者の代償運動とは
- ・RA 患者の代償運動への対応策
- 脳性麻痺患者の理学療法における代償運動の捉え方
【高塩純一】 - ・F-words の視点から代償運動を問い直す
- ・重力と早期運動発達
- ・ Nature and Nurture(神経細胞集団選択理論)
- ・代償運動と環境支援
- ・Spider(重力と姿勢制御を手助けするための環境支援)
- 頚髄損傷患者の理学療法における代償運動の捉え方
【佐々木貴之,戸渡富民宏,林哲生】 - ・頚髄損傷患者の代償運動活用のメリットとデメリット
- ・代償運動抑制のメリットとデメリット
- 肩関節疾患患者の理学療法における代償運動の捉え方
【高橋友明,畑幸彦】 - ・肩関節疾患において代償運動をどう捉えるのか
- ・肩関節疾患患者が呈する主な代償運動
- ・臨床場面における代償運動の把握
- ・臨床場面における代償運動の抑制と活用
- 股関節疾患患者の理学療法における代償運動の捉え方
- 【中野渡達哉】
- ・股関節疾患患者の代償運動
- ・代償運動の抑制/活用の捉え方
- ・代償運動を捉える際の評価指標
● 講 座
- 理学療法における代償運動の捉え方について考える
- 知覚・認知と運動制御3―視覚と運動制御2:歩行の制御
【樋口貴広】 - ・歩行制御における視覚の役割
- ・視覚情報を利用した歩行中の安全管理
- 疾患別理学療法における装具療法の役割5―運動器疾患患者の装具療法:変形性膝関節症の場合
- 【平川善之】
- ・はじめに―装具療法の目的
- ・装具療法の位置づけ
- ・装具療法の効果
- ・膝装具
- ・足底版
- ・その他の装具