理学療法38巻6号

特集 理学療法における自律神経機能測定の意義と実際   定価:1,980円(税込)

理学療法の臨床活動において,生命維持に重要な役割を担う自律神経系の状態や,
実施する物理療法,徒手療法,運動療法が自律神経系に与える影響を客観的に捉えることは,
非常に重要な意義を有するものと思われます.

しかし,本誌も含めて,自律神経機能測定の意義や方法について
包括的に取り上げた特集は見当たらないのが実情です.

そこで本特集では,理学療法の臨床活動における自律神経機能測定の意義や方法,
そして,物理療法,徒手療法,運動療法などの治療が自律神経機能に及ぼす影響などについての
包括的な情報発信を目指します.

    • 理学療法における自律神経機能測定の意義
       【藤澤宏幸】
    • ・自律神経機能と反射
    • ・自律神経機能と受容体
    • ・循環調整における自律神経機能
    • ・自律神経と筋収縮
    • ・痛みと自律神経
    • ・体性―自律神経反射を利用した理学療法の可能性
    • ・非侵襲的自律神経機能の測定と評価
    •  1.起立試験
    •  2.CVRR(coefficient of variation of R-R interval)
    •  3.心拍変動のスペクトル解析
    •  4.HRVT(heart rate variability threshold)
    •  5.氷水浸漬(しんし)試験
    • 自律神経機能の測定方法
       【西田裕介,臼井晴信,竹内真太】
    • ・はじめに―臨床推論・臨床判断から考える測定方法を理解することの意義
    • ・自律神経機能の概要
    • ・自律神経機能の代表的な測定法
    •  1.運動後の心拍回復(heart rate recovery)
    •  2.心拍変動解析(heart rate variability)
    •  3.起立時血圧応答
    •  4.唾液
    •  5.皮膚温・発汗
    • ・心拍変動解析(周波数解析)の実際
    •  1.測定と分析方法
    •  2.理学療法への応用
    • ・臨床を豊かにするための測定方法の理解
    • 痛み・情動と自律神経機能測定 
       【松原貴子,城由起子,丹羽祐斗】
    • ・自律神経機能測定―心拍変動
    • ・慢性疼痛疾患と自律神経機能不全
    •  1.複合性局所疼痛症候群
    •  2.線維筋痛症
    •  3.慢性筋骨格系疼痛
    •  4.術後遷延痛
    •  5.不活動性疼痛
    • ・痛みの認知・情動と自律神経機能
    • ・運動による自律神経機能の改善
    • 物理療法と自律神経機能測定
       【本田祐一郎,沖田 実】
    • ・物理療法が自律神経に及ぼす影響
    •  1.温熱療法
    •  2.寒冷療法
    •  3.電気刺激療法
    •  4.光線療法
    • ・物理療法適用時の自律神経評価の実際
    •  1.皮膚温
    •  2.血流量
    •  3.血圧,心拍数
    •  4.その他
    • 徒手療法と自律神経機能測定
       【酒井吉仁,宮原謙一郎】
    • ・徒手療法に対する自律神経機能の反応
    •  1.マニピュレーション療法
    •  2.モビライゼーション
    •  3.マッサージ
    •  4.ストレッチング
    • ・ストレッチングと自律神経活動に関する基礎研究
    •  1.ストレッチング前・中・後の自律神経活動(心拍変動のパワースペクトル解析)
    •  2.ストレッチング中の自律神経活動の経時的変化(心拍変動の時間周波数解析)
    • 運動療法と自律神経機能測定―糖尿病性自律神経障害の場合
       【野村卓生,河野健一】
    • ・自律神経機能と運動療法に関する最近の知見
    • ・運動療法前後での生体における自律神経反応―症例供覧
    •  1.症例紹介
    •  2.運動負荷前後での自律神経反応
    • ・理学療法臨床思考
    • ・DAN の評価の実際

       

    • ● 講 座

    • 運動学習8―総論8:課題難易度・目標設定と動機づけによる運動学習効果
       【秋月千典】
    • ・練習中のパフォーマンスと運動学習
    • ・challenge point framework
    • ・内発的動機づけ
    • ・目標設定
    • 新連載 最新の義肢の理解と理学療法1―総論
       【手塚勇輔,戸田光紀,陳 隆明】
    • ・義足リハビリテーションの概要
    • ・義足リハビリテーションにおける理学療法士の役割と今後の課題

リハビリテーション医療において義肢・装具が重要な役割を担うことは言うまでもありません.
義肢・装具に義肢装具士が中心的役割を担うようになって久しいですが,
その処方および適合・装着においては,医師,理学療法士,作業療法士,義肢装具士が
チームとして関わり,患者の状態を踏まえて,より良い義肢・装具の装着を目指すことになります.
それぞれの義肢の構造と機能,その材質などについて,
また,断端の状態の理解や装着に向けて求められるケアなどについて解説していただくとともに,
装着訓練の実際や注意点などについても解説していただきます.

● 報 告

  •  体幹・足部への集中的な運動療法の付加により運動失調,バランス障害が改善し屋外歩行獲得に至った小脳性運動失調の症例
     【山崎雄一郎,新井智之,髙村浩司,丸木秀行】