理学療法36巻8号

特集 高齢脊髄不全損傷患者への理学療法士の関わり   定価:1800円+税

高齢化の進行に伴い高齢脊髄不全損傷患者が増加しており,その対応が求められています.

脊髄不全損傷患者は不全麻痺を呈し,運動機能障害・知覚神経麻痺・膀胱直腸障害などが出現することから,整形外科医,リハ医,泌尿器科医,看護師,理学療法士,作業療法士,医療ソーシャルワーカーがチームを組んでの全身管理が必要となります.

このチームの中で理学療法士は,呼吸状態や血圧などの管理を行いながら離床を進め,身体活動を維持し,在宅復帰・社会復帰につなげることが求められます.

本特集では,まず整形外科的治療の概要と今後の展望について,受傷機序,病態および疫学的傾向を含めて述べていただきます.
次に理学療法の総論として,チーム医療への理学療法士の関わり方,患者の全身状態など理学療法評価および理学療法における注意点,若年期受傷者の高齢化に伴う諸問題について.
次に各論として,原因が異なる脊髄不全傷患者に対するチーム医療への関わりの実際について述べていただき,最後に,通所リハおよび訪問リハと,住環境整備への関わり方について述べていただきます.

  • 高齢者脊髄不全損傷に対する整形外科的治療の概要と今後の展望
     【三上靖夫,河﨑敬,坂野元彦】
  • ・わが国の脊髄損傷の疫学
  • ・受傷原因
  • ・病態
  • ・整形外科的治療の概要
  • ・再生医療等を含めた今後の展望
  • 高齢脊髄不全損傷患者への理学療法士の関わりの概要
     【山本直樹】
  • ・高齢脊髄不全損傷患者に対するチーム医療における理学療法士の役割
  • ・高齢脊髄不全損傷患者の理学療法評価および理学療法の概要
  • ・脊髄損傷患者の高齢化が招く諸問題
  • ・理学療法評価および理学療法全般の今後の課題
  • 頚部変性疾患に伴う高齢脊髄不全損傷患者への理学療法士の関わり
     【宮下 創,島袋尚紀,植田耕造】
  • ・頚髄不全損傷患者の理学療法評価
  • ・頚髄不全損傷患者に対する理学療法
  • ・症例供覧
  • ・理学療法評価および理学療法の際の注意点
  • ・今後の課題
  • 転移性腫瘍に伴う高齢脊髄不全損傷患者への理学療法士の関わり
     【上原立資,水落和也】
  • ・転移性骨腫瘍の病態と治療
  • ・理学療法の実際
  • 胸腰椎体圧迫骨折に伴う高齢脊髄不全損傷患者への理学療法士の関わり
     【岡安 健,霜田晃祐,新堀璃奈】
  • ・胸腰椎体圧迫骨折の原因
  • ・胸腰椎体圧迫骨折の種類と特徴
  • ・胸腰椎体圧迫骨折の治療
  • ・理学療法評価
  • ・胸腰椎体圧迫骨折患者に対する理学療法の実際
  • ・症例供覧
  • ・今後の課題
  • 高齢脊髄不全損傷患者の訪問リハにおける理学療法士の関わり
     【佐藤健三】
  • ・訪問リハの対象と役割
  • ・高齢脊髄不全損傷患者の訪問リハの実際
  • ・高齢脊髄不全損傷患者の訪問リハにおける課題
  • 高齢脊髄不全損傷患者の住環境整備への理学療法士の関わり―不全頚髄損傷を中心に
     【遠藤友樹,村山尊司,丹治千尋】
  • ・高齢不全頚損患者の住環境整備に必要な視点
  • ・住環境整備の流れ
  • ・事例紹介
  • ・今後の課題
  •  

● 講 座

  • 理学療法士に必要な栄養学の知識3―日本の食事ガイドライン
     【黒谷佳代】
  • ・食事摂取基準
  • ・食生活指針
  • ・食事バランスガイド
  • スポーツ競技種目特性に基づいた理学療法:評価から理学療法(予防,コンディショニングへの応用を含む)まで28―大腿義足を装着した陸上競技:走動作を中心に
  •  【山本 篤,浦田達也,門田正久】
  • ・大腿義足を装着した歩行時と走行時の膝継手の特徴
  • ・股関節周辺筋群の重要性
  • ・股関節周辺筋群を鍛えれば,ブレードを効率よく利用できる
  • ・ブレードのしなりを感じとるためのトレーニング
  • ・具体的なトレーニング方法
  • ・コンディショニングトレーニング

● 短 報

  • 回復期リハビリテーション病棟退院後の脳卒中患者のバランス機能と生活空間評価結果との関係
     【高尾和孝,荒木美由紀,土山裕之】

 

 

<関連する特集>

・36巻  4号 退院前訪問指導における理学療法士の役割

・35巻  9号 脊柱Ⅱ:脊椎脊髄疾患に対する理学療法アプローチ

・33巻  7号 訪問理学療法の現状と課題