理学療法36巻6号

特集 神経障害性疼痛と理学療法   定価:1,980円(税込)

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神経障害性疼痛とは,病気や外傷などに起因する末梢神経・中枢神経の損傷や障害によって生じる痛みの総称であり,通常は,きっかけとなった病態が治癒したあとも痛みが持続します.

頚椎症性脊髄症や腰部脊柱管狭窄症などに付随するもの,
帯状疱疹後神経痛を含むもの,肩手症候群や糖尿病性神経障害に伴うものなど多彩です.

理学療法士は神経障害性疼痛の患者に関わることが少なくなく,その病態を正しく理解するとともに,役割を担う場面では専門性を発揮することが求められます.

本特集では,神経障害性疼痛の病態と最近の治療について述べていただいたあと,理学療法評価,物理療法,徒手療法,運動療法,ホームエクササイズ,集学的治療について,最新知見を踏まえて,また症例を交えるなどして,理学療法の関わりについて述べていただきます.

  • 神経障害性疼痛の病態と最新の治療
     【永井修平,尾張慶子,牛田享宏】
  • ・痛みとは
  • ・神経障害性疼痛とは?
  • ・神経障害性疼痛のメカニズム
  • ・神経障害性疼痛と情動
  • ・神経障害性疼痛の分類と原因となりうる疾患
  • ・評価と診断
  • ・治療
  • ・薬物治療
  • ・脊髄刺激療法
  • ・理学療法
  • 神経障害性疼痛の理学療法評価
     【大道裕介,大道美香】
  • ・神経障害性疼痛の概念および原因と痛みの分布様式
  • ・神経障害性疼痛の理学療法を進めるにあたり必要な評価
  • 神経障害性疼痛に対する物理療法―経皮的電気刺激療法を中心に
     【瀧口述弘】
  • ・神経障害性疼痛に対するTENSの適用
  • ・神経障害性疼痛に対するTENSの先行研究
  • ・糖尿病性ニューロパチーに対するTENS
  • ・症例報告
  • ・その他の物理療法
  • 神経障害性疼痛に対する徒手理学療法
     【大石敦史】
  • ・疼痛の種類と神経障害性疼痛
  • ・神経系の機能異常
  • ・神経障害性疼痛に対する理学療法評価
  • ・症例提示
  • ・今後の展望と課題
  • 神経障害性疼痛に対する運動療法
     【櫻井博紀,牛田享宏】
  • ・神経障害疼痛における痛みの悪循環
  • ・神経障害性疼痛に対する運動療法による効果のメカニズム
  • ・神経障害性疼痛に対する運動療法の応用
  • 神経障害性疼痛に対するホームエクササイズ
     【金原一宏,佐久間俊輔,寺田和弘】
  • ・神経障害性疼痛の病態
  • ・神経障害性疼痛に対するホームエクササイズ
  • ・神経障害性疼痛に対するホームエクササイズの実際
  • ・神経障害性疼痛に対するホームエクササイズの今後の課題
  • 神経障害性疼痛に対する集学的治療
     【井上雅之,下 和弘,松原貴子】
  • ・神経障害性疼痛に対する集学的治療の考え方
  • ・神経障害性疼痛に対する集学的治療の実際
  • ・神経障害性疼痛に対する集学的治療の有効性について
  • ・集学的治療体制の現状と課題
  •  

● 講 座

  • 「栄養学」が理学療法士・作業療法士養成校の必修科目となった流れを受け,新連載では「栄養学」を取り上げます.

     栄養学の観点から,理学療法士に必要な知識を分かりやすく述べていただくとともに,リハビリテーション現場のニーズを踏まえ,理学療法の一環としての栄養管理について述べていただきます.

  • 新連載 理学療法士に必要な栄養学の知識1―栄養と運動
     【宮地元彦】
  • ・栄養学の歴史
  • ・エネルギー代謝の生理学・生化学の基礎
  • ・栄養と身体活動の疫学・公衆衛生学
  • ・食品の選択について
  • スポーツ競技種目特性に基づいた理学療法─評価から理学療法(予防,コンディショニングへの応用を含む)まで27―レスリング:タックル動作,投げ動作を中心に
     【大山貴裕】
  • ・レスリングにおける競技特性
  • ・特徴的な外傷・障害
  • ・受傷機転
  • ・理学療法とコンディショニング