理学療法37巻1号

特集 疾患別理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント   定価:1,980円(税込)

    電子版(医書.jp)   文献単位の購入(メディカルオンライン)

理学療法におけるフィジカルアセスメントは,医師による診断や看護師による看護診断とは異なり,
問診とフィジカルイグザミネーションによって動作障害の特性と機能・構造の障害や病態との関連性を推測する臨床推論過程であり,いわば理学療法診断の一過程と言えます.

適切なフィジカルアセスメントの過程を経ることによって,次のステップとなる理学療法における検査・測定,リスク管理,治療の実施が可能となり,臨床経験の豊かな理学療法士は,フィジカルアセスメントに基づいた推論過程を暗黙知として潜在化させ,理学療法を遂行しているように思われます.

そこで本特集では,理学療法におけるフィジカルアセスメントの重要性を再確認し,臨床で関わることが多い代表的事例を対象としたフィジカルアセスメントのあり方を明示化する手法について述べていただきます.

    • 理学療法におけるフィジカルアセスメントのあり方
       【佐藤 慎】
    • ・理学療法におけるフィジカルアセスメントの位置づけ
    • ・理学療法評価におけるフィジカルアセスメント
    • ・理学療法におけるフィジカルアセスメントの進め方
    • ・典型例の臨床推論におけるフィジカルアセスメント
    • ・理学療法におけるフィジカルアセスメントに関する課題 
    • 呼吸器系障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント
       【鋤﨑利貴,矢野雄大,神津玲】
    • ・身体診察の基本
    • ・視診
    • ・触診
    • ・打診
    • ・聴診
    • 循環器系障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント―心不全を中心に
       【大曲正樹,有薗信一,山本敦也】
    • ・心不全患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントに必要な前負荷,心ポンプ機能,後負荷の理解
    • ・フィジカルアセスメントで捉える呼吸の所見
    • ・フィジカルアセスメントで捉える心不全の所見
    • ・フィジカルアセスメントで捉える自覚症状
    • ・フィジカルアセスメントで捉える降圧症状
    • ・フィジカルアセスメントで捉える運動前・運動中・運動後の症状
    • ・その他の症状のフィジカルアセスメント
    • ・心音の聴診
    • 代謝障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント 
       【米木 慶,太附広明】
    • ・代謝系理学療法の目的
    • ・治療対象のスクリーニング
    • ・フィジカルアセスメントによるリスクマネジメント
    • ・フィジカルアセスメントによる重症化予防
    • 筋・骨格系障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント―膝関節疾患と肩関節疾患を中心に
       【水池千尋,水島健太郎,久須美雄矢】
    • ・筋・骨格系障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントの概要
    • ・膝関節疾患患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントの実際
    • ・肩関節疾患患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントの実際
    • 中枢神経系障害患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント―脳卒中片麻痺を中心に 
       【飯尾晋太郎,鈴木徹也】
    • ・脳卒中患者の理学療法におけるフィジカルアセスメントの意義と手順
    • ・症例提示
    • 高齢者の理学療法におけるフィジカルアセスメントのポイント
       【合田明生】
    • ・高齢者の理学療法におけるフィジカルアセスメントの意義と手順・高齢者のフィジカルイグザミネーションの実際
    • ・高齢者のフィジカルアセスメントの実際
  • ● 講 座

    • 加齢に伴う運動器の変化と理学療法の視点5―加齢に伴う腰椎の変化2
       【宮腰尚久】
    • ・加齢に伴う姿勢の変化と腰椎後弯
    • ・腰椎後弯の原因
    • ・骨粗鬆症と腰椎後弯
    • ・腰椎後弯とバランス障害
    • ・腰椎後弯と慢性腰痛・歩行障害
    • 理学療法士に必要な栄養学の知識8―サプリメントと栄養
       【佐藤陽子】
    • ・サプリメントの種類
    • ・サプリメントの利用実態
    • ・サプリメントによる有害事象
    • ・サプリメント利用に対する考え方