理学療法36巻9号(※訂正についての記載があります)

特集 異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案の進め方   定価:1,980円(税込)

異常歩行分析においては複数の観察項目を同時に評価する必要があり, 要点を把握することによって的確に分析することが可能となります.

本誌ではこれまで歩行に関する特集を多く組んできていますが,異常歩行の分析によって得られた結果を受けて,理学療法プログラムを立案していくプロセスの詳細を論じた特集はありませんでした.

そこで本特集では,理学療法の対象となる主な疾患の患者について,「異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案の進め方」について述べていただきます.
主な疾患の各患者について,異常歩行の分析結果と機能・構造障害の評価結果との関連性を分析した上で,個々の患者について歩行機能の最適化を促すための理学療法プログラムを立案するまでのプロセスの要点を示していただき,効率的・効果的な理学療法の実施に役立てていただくことを目的としました.

  • 変形性股関節症患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案
     【小玉裕治,木下幸大,家入 章】
  • ・股OA患者の歩行分析から理学療法プログラム立案までの流れ
  • ・股OA患者の異常歩行の特徴と異常歩行を評価する項目
  • ・症例提示
  • ・今後の課題
  • 変形性膝関節症患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案

     【谷本研二,徳田一貫,阿南雅也】

  • ・歩行分析から理学療法プログラム立案までの流れ
  • ・膝OA患者の異常歩行の特徴と評価項目
  • ・歩行分析から理学療法プログラム立案までの具体的事例

 ※印刷工程上の不具合により図4と図5に罫線のずれが生じてしまいました。誠に申し訳ございません。
  訂正図  訂正図(原寸大図)

  • 大腿骨近位部骨折患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案
     【小林 巧,伊藤崇倫】
  • ・大腿骨近位部骨折患者の歩行分析から理学療法プログラム立案までの流れ
  • ・大腿骨近位部骨折患者の異常歩行
  • ・事例提示:歩行分析とそれに基づく理学療法プログラム立案
  • 腰痛患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案―非特異的腰痛の慢性腰痛を中心に
     【岩本博行,池田幸広,楊 昌憲】
  • ・歩行時の体幹機能
  • ・慢性腰痛患者の歩行分析に関する報告(筋電図および三次元動作解析装置による)
  • ・加速度計を用いた慢性腰痛患者の歩行分析の試み
  • ・慢性腰痛患者の理学療法プログラム
  • 脳卒中片麻痺患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案
     【門馬 博,山田貴之】
  • ・脳卒中片麻痺患者の歩行分析
  • ・麻痺側立脚期に対する治療介入の実際
  • ・脳卒中片麻痺患者に対する評価と介入に関するこれからの課題
  • パーキンソン病患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案―すくみ足を中心に
     【三上恭平】
  • ・PD患者の歩行分析から理学療法プログラム立案までの注意点
  • ・PD患者の異常歩行の特徴と評価項目
  • ・FOGの評価
  • ・FOGに対する理学療法プログラム
  • ・onの状態でFOGを呈する症例の理学療法の実際
  • 脊髄小脳変性症患者の異常歩行の分析結果に基づく理学療法プログラム立案
     【有明陽佑,板東杏太,近藤夕騎】
  • ・SCDの疫学と分類
  • ・SCD患者の歩行評価の課題
  • ・SCD患者の歩行分析から理学療法プログラム立案までの流れ
  • ・SCD患者の異常歩行の特徴と異常歩行を評価する項目
  • ・症例紹介
  • ・今後の課題

 

● 講 座

  • 理学療法士に必要な栄養学の知識4―消化と代謝
     【矢野博已,青木孝文,小栁えり】
  • ・食物を消化する仕組み
  • ・消化と代謝
  • ・エネルギーに変える代謝の仕組み
  • ・身体活動と代謝
  • 新連載 加齢に伴う運動器の変化と理学療法1―加齢に伴う運動器の変化に対する理学療法の重要性
  •  【牧迫飛雄馬】

日本は2025年に団塊の世代が後期高齢者となり,
国民の3人に1人が65歳以上,5人に1人が75歳以上となる超高齢社会を迎えます.
これはいわゆる「2025年問題」と称され,高齢者に対する医療がますます重要となります.

そこで本連載では,理学療法士が関わる領域のうち運動器に絞り,
「加齢に伴う運動器の変化」と「加齢的変化への理学療法の視点」の,二部構成でお送りします.

「運動器の加齢に伴う変化」に関する基礎的知見とともに最新知見を学び,
「運動器の加齢的変化への理学療法の視点からの取り組み」について整理する機会を得たく,
取り上げていきます.

 

● 原 著

  • T字杖のグリップにかかる荷重の感性工学的検討
     【成田正行,藤原孝之,上條正義】