理学療法36巻5号

特集 救急医療における理学療法士の役割   定価:1,980円(税込)

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救急医療は,初期救急,二次救急(入院を要する救急),三次救急(救命救急)からなり,三次救急を担う救命救急センターでは専任の理学療法士の配置が大規模病院を中心に進められています.
それを受けて2020年から,救命救急の基礎が必修化されることとなりました.
本特集では,理学療法士が救命救急を学ぶ必要性について,医師の立場からと理学療法士の立場から述べていただきます.
医師の立場からは,救急医療の概要について.チーム医療推進の課題とその中で理学療法士が果すべき役割について述べていただきます.
また理学療法士の立場からは,救命救急センターにおける理学療法士の位置づけと求められる基礎知識と役割について.救命救急センターで外傷および損傷別に理学療法士に求められる知識と役割について.加えて,リハビリ実施中や在宅等で救命救急場面に遭遇した際に求められる知識と役割について述べていただきます.

  • 救急医療の概要とチーム医療推進の課題
     【布川知史】
  • ・救急医療の概要
  • ・チーム医療推進の課題
  • 救命救急センターにおける理学療法士の位置づけおよび求められる基礎知識と役割
     【杉谷竜司】
  • ・CCMCでのチーム医療における理学療法士の位置づけと役割
  • ・救命救急の基礎知識
  • ・CCMCのチーム医療でチームの一員として理学療法士が果たすべき役割
  •  ー多職種合同カンファレンス
  • ・今後の課題
  • 救命救急センターで理学療法士に求められる知識と役割─多発外傷の場合
     【大見朋哲】
  • ・多発外傷とは
  • ・外傷患者の重症度の評価
  • ・外傷診療の標準化
  • ・外傷患者の病態の把握および急性期合併症の把握
  • ・多発外傷患者に対する理学療法の実際
  • 救命救急センターで理学療法士に求められる知識と役割─脊髄損傷の場合
     【大野直紀,小野秀文, 中尾彰太】
  • ・脊髄損傷とは
  • ・理学療法士に求められる脊髄損傷に関する知識
  • ・理学療法士に求められる役割
  • ・今後の課題
  • 救命救急センターで理学療法士に求められる知識と役割─頭部外傷の場合
     【守屋正道】
  • ・頭部外傷の患者の救急医療での理学療法に必要な基礎知識
  • ・頭部外傷患者に対する理学療法の実際
  • 救命救急センターで理学療法士に求められる知識と役割─心大血管疾患の場合
     【平川功太郎,齊藤正和】
  • ・術後の機能的予後を予測する
  • ・適応と禁忌の評価とリスク層別化
  • ・病態把握と動的な血行動態評価
  • ・症例検討
  • ・今後の課題
  • 救命救急センターで理学療法士に求められる知識と役割─敗血症による多臓器不全の場合
     【加藤太郎】
  • ・早期リハビリテーションのEBM
  • ・敗血症による多臓器不全の定義と病態
  • ・敗血症により多臓器不全に対する早期リハビリテーションのEBM
  • 救命救急現場で理学療法士に求められる知識と役割
     【川合有基】
  • ・重症度・緊急度判断
  • ・急変時の対応
  • ・体位管理
  • ・外傷
  • ・随伴症状から考えるショックの種類
  • ・急性冠症候群
  • ・消化器系疾患
  • ・今後の課題

● 講 座

  • 臨床薬理学と理学療法20―悪性腫瘍治療薬2
     【伊藤猛雄,伊藤直子】
  • ・分子標的治療薬
  • ・ホルモン療法薬
  • スポーツ競技種目特性に基づいた理学療法─評価から理学療法(予防,コンディショニングへの応用を含む)まで26―空手道競技:逆突き動作を中心に
     【水田洋平】
  • ・空手道競技の種目特性
  • ・空手道競技における外傷・障害
  • ・空手道競技における外傷・障害の評価と理学療法